多くのメディアや育児本では、妊娠中に控えたい食材の一つにカフェインが紹介されています。しかし、実際にカフェインが妊娠中のママにとってどんな影響を与えるのか・お腹の中の赤ちゃんにどう影響するのかは知られていないことが多いですよね。私も妊娠を経験するまでは、なんとなくカフェインが含まれるものはNGなのかなと思っていました。のんカフェ記念すべき第1回目の記事は、そんなカフェインが妊娠中のお腹の赤ちゃんに与える影響についてのお話です。
カフェインとは
そもそもカフェインとは何のことを指すのでしょうか。子育てライフをつづっているじゆうきママの中でも度々紹介していますが、カフェインとはアルカロイド系の化合物のことを言います。
「で、アルカロイドってなんなの?」と思う人もいますよね。私もカフェインのことについて調べるまで、アルカロイドという物質を知りませんでした。
少し掘り下げて書くと、アルカロイドとは別名植物塩基とも呼ばれ、激しい毒性を持つものが多いのですが、医薬として使われているものもあります。アルカロイドを含む医薬としては、がん治療で有名なモルヒネ、目薬などに使われるアトロピン、麻酔薬などに使用されるコカインなどが鎮痛作用や麻酔作用の効果をもっています。
コーヒーや紅茶として私達が普段飲用しているカフェインは、医療用ではないのですが、覚醒作用や鎮痛作用の効果があります。それを期待してか朝に弱い夫のトラさんも、覚醒作用を目当てに毎朝コーヒーを飲んでいます。
カフェインと体の関係
カフェインが人体に与える影響としては、上記でも述べたように覚醒作用・鎮痛作用が挙げられます。栄養滋養ドリンクなどにもカフェインが含まれており、眠気覚ましに服用する人もいますよね。健康な人が適量を飲む分には問題ありませんが、妊娠中・授乳期の女性や、体調を崩している人が飲むと諸々影響が出てきます。
カフェインが胎児に与える影響
胎児にとってのカフェイン
お腹の中の赤ちゃんには胎盤を通じて、ママが口にしたものが直接的に届きます。お腹の中で成長中の赤ちゃんは体の機能も未発達のため、体内に入ったカフェインは分解されずに体に蓄積されていきます。
赤ちゃんの体内に蓄積された分解できないカフェインは、低体重児で生まれてきたり、脳や体の発達を妨げる可能性を高めていきます。つまりママがコーヒーなどのカフェイン飲料を飲み過ぎると、お腹の赤ちゃんも危険な状態になってしまうのです。
発育障害のリスク
カフェインの特徴として、血管を収縮させる働きがあります。これはママの胎盤にも言えることで、血管の収縮により血流が減少され、胎児への栄養が充分に届かなくなります。
本来届くはずの栄養や酸素がなければ、栄養不足や酸素不足から発育障害を招いたり、赤ちゃんがお腹の中で死んでしまうケースも考えられます。
流産や死産の高リスク
産婦人科の母親学級で教わった話ですが、アメリカでは妊娠中のカフェインの過剰摂取により流産や死産の可能性が高まるという研究結果もでています。カフェインが含まれた飲み物を飲まない妊婦さんと、カフェイン飲料を飲み続ける妊婦さんとでは、流産や死産のリスクが2倍以上になるそうです。
アメリカのとあるチームの研究結果では、1日200mg前後のカフェインを摂取した場合に流産・死産のリスクが高まるという結果が出たそうです。
レギュラーコーヒー1杯(150mg)に含まれるカフェイン量は約100mgなので、それを2杯(200mg)以上毎日飲んでいる計算です。